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2010年3月 2日 (火)

父母の戸籍からは索出できない子・・・一家創立(旧法)

私の30年近い実務経験においても、数度しか経験がありませんが、最近たまたま経験することがありました。
旧法時の戸籍では、父の戸籍からも母の戸籍からもその存在が判らない子がいることがあります。
もちろん現行の戸籍法ではそんなことはありません。父または母のどちらかの戸籍からその存在が判明するようになっています。

旧法時嫡出でない子は、その父が認知すれば父の戸籍に、認知されていなければ母の戸籍に入りました。
ただし、旧法では、戸主を家長とする家制度を採っておりましたので、その家の戸籍に入るには、戸主の同意が必要でした。
すなわち、嫡出でない子は、父が認知しかつ父の家の戸主の同意がある場合は父の戸籍に入り、父が認知していないまたは認知していても父の家の戸主の同意が得られない場合は、母の戸籍に入ることになります。
しかし、ここで母の家の戸主も同意しない場合、この子は、どこの家の戸籍にも入ることができません。
そこで、この場合、その子ひとりだけの家の戸籍を新しく編製します。これを一家創立といいます。

この一家創立者については、その父の戸籍及び母の戸籍をたどっても関連付けされていませんので、その存在が判りません。
もちろん、その一家創立者の戸籍の父母の欄には、母の名が(父が認知していれば父の名も)記載されていますので、子の戸籍の方から母または父母をたどることはできます。
しかし、前述のとおり父または母の戸籍からその子にたどりつくことはできませんので、父または母が亡くなった場合、被相続人の戸籍から相続人を推定するという通常の方法では、その子を相続人として索出することはできません。
その一家創立者もしくはその相続人または親族からの情報がなければ、実体法上の相続人を1名欠いたまま相続手続きを進めてしまうことになるかも知れません。

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